服装は?お布施は?知っておくと役立つペット葬儀の心得

「どんな服装でいけばよいのか」
「なにを持っていけばよい?」
「お布施は必要?」

近年では人の葬儀と同じようにペットの葬儀をする方が増えてきてます。

その際に出てくるちょっとした疑問についてお答えします。

  • ペット葬儀と火葬は別
  • ペット葬儀・火葬の基本事項5つ(服装、数珠、焼香、布施、お花)
  • ペット葬儀で知っておくと役に立つ知識
筆者
現役ペット霊園職員
ペットショップ、動物病院、ペット保険会社とペット業界を中心とした経歴をもつ

葬儀といってもペット葬儀の場合は、人の葬儀ほど格式ばったものではありません。

最低限ここだけ知っておけば安心!

となるような記事をお届けします。

ペット葬儀と火葬は別

 

ペットの場合、火葬と葬儀は別物と考えてください。

人の場合には通夜・葬儀・火葬と進んでいきますが、ペットの場合、僧侶を呼んでお経をあげてもらう葬儀の「やる、やらない」は施主の選択となります。

火葬をお願いする葬儀社によって、火葬プランの中に葬儀が含まれていたり、葬儀はオプションであったり、葬儀の選択肢がなく火葬のみなどと形態は様々です。

ペットの火葬に関しては今や当たり前となっていますが、葬儀をする人の割合はまだ少ないです。

とはいえ、葬儀でお経をあげてもらっていると、その中で亡くなった子への想いが湧き上がってきます。

それはとても大切で貴重な時間であり、火葬にてお見送りをするための心の準備と整理をしてくれます。

ペット葬儀・火葬の基本事項5つ(服装、数珠、焼香、布施、お花)

ペット葬儀に参列する際の服装から、持ち物、考え方などを紹介していきます。

葬儀は非日常の儀式ですので、なにか難しそうなイメージがありますが知ってしまえば何てことはありません。

服装

気になる服装ですが、喪服の方は少ないです。

暗めの落ち着いた色であれば、普段の服装で問題ありません。

【NGな服装】
・派手、鮮やかな色や柄
・肌の露出が多い(夏場であれば、襟付きの半袖などがいいです)
・毛皮や革製品
・アクセサリーも控えめに
*人の葬儀も同時に行う斎場やセレモニーホールで葬儀を行う場合には、喪服をおすすめします。
同日に葬儀予定の他家の方々と遭遇することもありますので、普段の服装でいるとその方たちに不快な思いをさせるかもしれません。
TPOをわきまえて、大人の対応をしましょう。

数珠(念珠)

必須ではありませんが、あった方がいいです。

僧侶を呼んでお経をあげるのであれば、それは仏教による葬儀だからです。

逆に、神式の葬儀であれば数珠(念珠)は不要です。

数珠とは?
数珠を持ち心を込めて合掌をする事で、御仏と繋がり、煩悩が消え功徳(功徳:善い行いのこと)を得ると言われています。その得られた功徳は亡くなった子へお供(そな)えされ極楽浄土に導かれる、という考えがあるため数珠は必要とされます。

焼香

焼香は葬儀で不安になる要素の一つですね。

しかし問題ありません。

葬儀社の方に聞いてしまえばいいからです。

恥ずかしいなんて思うことは一切ありません。

そもそも焼香の仕方が多すぎるのが問題なんじゃないかと思うくらいです。

線香や抹香(粉末を一掴みして額にもっていくアレです)による違い、宗派による違い、立ったまま座ったままなど、いちいち覚えてられません。

それに、ペット葬儀では礼儀マナーにうるさくありません。

線香による焼香でしたら、ロウソクから火をとって香炉に立てて合掌する。

抹香による焼香でしたら、抹香を一掴みして額に押しいだき(額にはつけず、近づけるだけ)香炉に落とし合掌する。

この基本さえ覚えておけば問題なしです。

線香を折る折らない、立たせる寝かせる、抹香をつまむ回数などの細かいことは聞いてしまいましょう。

そもそも焼香の仕方は、葬儀社の方から説明されますので安心してください。

布施

ここでいう布施とは、葬儀・火葬の費用以外に準備するお金のことです。

結論、必要ありません

なぜか?ペット火葬業界ではそれが普通だからです。

つまり、布施も含めた費用として葬儀・火葬料金が設定されているからです。

それでも、礼節を重んじ、布施を用意したい方は「3,000円~5,000円」が妥当な金額だと言われています。

渡すタイミングとしては、葬儀・火葬の支払い時、もしくは葬儀が始まる前に渡すようにしましょう。

お花(供花)

葬儀社から特別な指定がなければ、花瓶にさせるくらいのお花を一束用意しましょう。

種類はお花屋さんに相談してもいいですし、きれいなお花であれば特に決まりはありません。

好まれる傾向としては、菊やカーネーション、ユリが多く、色合いは白~淡い色がよいです。

代表的なお花の他に、あなたが好きなお花を加えてアレンジするのもいいですね。

一般的に「バラ」などの棘のあるものは避けたほうがよいとされていますが、ペット葬儀ではそこまで礼節にうるさくありません。

人の葬儀のように、多くの人が集まることもないでしょう。

ご家族の気に入ったお花が、その子にとって一番よろこぶお花なのではないでしょうか?

ペット葬儀で知っておくと役に立つ知識

写真について

葬儀をするのであれば、「写真」は準備したいですね。

遺影というとなにか仰々しいですが、お気に入りの写真とそれと同時に写真立ても用意しましょう。

もうひとつ、写真に関する話ですが、葬儀をする場所では写真撮影が禁止されている場所もあります。

色々な理由からそのような決まりとしていますので、事前に問い合わせなどして、お互い嫌な気持ちにならずに済むようにしましょう。

骨葬

骨葬ってご存知ですか?

骨葬とは、火葬をした後に、遺骨を祭壇に祀り執り行う葬儀のことです。

ご家族の日程が合わず葬儀ができなかった、火葬はしたけれどやっぱり葬儀もしたい、といった方は葬儀社やペット霊園などに聞いてみてください。

あまり聞き慣れない言葉ですが、地域によっては骨葬を一般的な葬儀とするところもあります。


まとめ

ペットの葬儀はご家族のみ、もしくは亡くなったペットと仲良くしてくれた身近な方が参列されることが多いです。

礼節ももちろん大切ですが、それよりもご供養の気持ちを尊重するようにしましょう。