楽天グループの『スーパーペット保険』|デメリットを知るには10年後の保険料を見よ!

楽天にもペット保険があるんだって?
楽天なら安心でしょ。
とりあえず契約しても良いかな?

 

楽天経済圏を活用している方で、なおかつペットを飼われている方であれば気になっている方もいるでしょう。

楽天の『スーパーペット保険』が他のペット保険と比較してのメリット・デメリットを解説していきます。

Shin
“ペットショップ➡動物看護師➡ペット保険➡ペット霊園”
広く浅い知識と経験を武器に世の中のペットリテラシー向上を狙う

普段から楽天経済圏をフル活用し、今回楽天ペット保険を検討している方はかなり金銭リテラシーが高いと思います。

そこで伝えたい大切なことは、ペット保険をお金の損得のみで考えた場合、ほぼ損をします。

保険とは唐突に起きるトラブルに対して大きなお金が必要になった場合のセーフティネットです。

そんなトラブルに対してしっかりとお金の準備をしているならば、保険の必要はないと言えます。

しかし時には何千万何億円といった、生涯を通しても稼ぐことのできないほどのお金、日常生活が崩壊してしまうようなお金を必要とする最悪の事態が起こりえます。

人身事故や天災、火災などがそれです。

それに対しペットの医療費は確かに高額ですが、

家計が崩壊するなどのケースは考えにくいため、極論を言えばペット保険は必要ない

です。

しかしペット保険加入者は年々増え続けています。

最後まで読んでいただければ、どのような方がペット保険に入るべきなのか、そして楽天ペット保険はどのような方に適したペット保険なのかがわかるようになっています。

楽天ペット保険のデメリット、注意すべき点3つ

それでは早速、楽天ペット保険のデメリットから紹介します。

若齢と老齢での保険料の差が業界トップクラス

楽天のペット保険の最大の特徴

若齢の頃は保険に入りやすく、ペットが高齢になるほど保険料が急に高くなり継続が苦しくなる

ペット保険の保険料は年齢を重ねるごとに高くなっていくのはどの保険会社でも同じです。

異なるのはその上がり方で、3パターンに分かれます。

a) 毎年順当に値上がりしていく
b) 4,5年といったスパンで値上がりしていく
c) 老齢期に入ると急激に値上がりする

楽天ペット保険は3番目のパターンに当てはまります。

累計保険料のグラフを作成したのでご覧ください。
ペット保険料比較グラフ

10歳以降になると急激にカーブがきつくなってなっていることがわかります。

つまり高齢になるほど保険料の上昇幅が大きくなるため「去年よりずいぶん保険料が高くなったな…辞めようかな💦」なんてことも考えられます。

毎月の家計をしっかり管理している方であれば、想定外の保険料は痛手ではないでしょうか。

補償開始の待機期間が1か月

ペット保険の契約を申し込んで保険が適用されるまでの流れは以下の通りです。

1.契約の申し込み
2.保険会社の審査を通過し受理される
3.保険料の支払い
4.補償開始

この「補償開始」の部分ですが、保険会社によって扱い方が2パターンあります。

ペット保険補償開始時期

Aパターンを見てもらうと、補償開始でありながら病気には待機期間があります。
厳密にはAパターンもBパターンも損得といった面での差はないのですが、補償開始となっているのに病気は補償されない期間があることを知らないのは良くありません。

できれば待機期間なんてない方が混乱せずに済みます。

楽天はAパターンなので、しっかり理解しておきましょう。

とはいえ、あくまで契約初年度に限った話なので、どこまでデメリットと捉えるかは人によります。

楽天グループとなったのは4年前

 

楽天のペット保険の前身となったのは2003年に開始された『ワンニャン共済』です。

2003年 ワンニャン共済 (有限会社ペットライフ)
2008年 もっとぎゅっと少額短期保険(シャンディによる子会社化により『シャディもっとぎゅっと株式会社』へ変更)
2018年 楽天ペット保険(楽天による子会社化により『楽天少額短期保険株式会社』へ変更)

こうしてみると楽天のペット保険としての歴史は浅いです。

楽天だから安心だ、といった安直な考えはせずに保険商品の中身をしっかり見るようにしましょう。

楽天がペット保険事業をただの金儲けとしてみているのか(ごめん言い過ぎましたw)、ペットとその飼い主を想っての事業なのか、今後の動きを注視していくべきかと思います。

楽天ペット保険のメリット3つ

楽天ペット保険のメリットは保険料と補償内容の点から3つあります。

「あれ?保険料はデメリットじゃなかった?」

と思った方はその通りです。

楽天のペット保険料はある人にとってはデメリットであって、また別の人にとってはメリットにもなることを説明します。

若齢での保険料が安く、入りやすい

楽天のペット保険は若齢期の保険料が月額2,000円くらいなので、かなり安いです。

ただしデメリットでも話したように、10歳を超えたあたりから保険料が急上昇し、13歳以降の保険料は業界トップクラスの保険料に豹変します。

そこでデメリットを理解し上手く利用すると、補償内容がしっかりし、保険料を抑えたペット保険といった見方もできます。

酷な話をしますが、大型犬の平均寿命は10歳くらいと言われています。

つまり保険料が急上昇する前の期間だけ利用すると考えれば、補償内容がしっかりしている楽天ペット保険は賢い選択肢の一つになります。

また取り合えずペット保険を試してみたい初めての方にも良いでしょう。

ただし、高齢期になると保険料が他の保険会社よりかなり高く設定されていることを忘れないようにしてください。

安心して保険が継続できる

保険料のことばかり話をしていますが、楽天ペット保険の補償内容はなかなか優秀です。

補償内容で主に気を付けたい点は以下の3点です

保険対象・対象外の項目
保険使用回数・限度額
保険更新の審査

この中で最も重要なのが更新の審査です。

ペット保険は1年ごとに保険契約を更新しますが、その際に保険会社の審査が入ります。

・保険の使用回数(請求した回数)
・保険会社が支払った保険金の合計額
・請求された病気・ケガの内容

不正な使い方をされていないか、保険料と保険金のバランスから採算が取れているのか否かなど、契約更新に問題がないかをチェックするわけです。

ここで各ペット保険会社の違いがあり、採算の取れない、もしくは今後採算が取れなくなるような契約者は、更新を断るのか否かの対応です。

これまで使ったきたペット保険が突然更新できなくなり、保険なしになるなんて怖いですよね。

最近はこの点をしっかり確認してから契約しようとする人が増え、本当の意味での生涯補償をうたうペット保険会社が増えてきました。

楽天のペット保険は特定の病気やこれまでの請求内容などを理由に、更新を断ることはしないと公式ページで明言していますので安心です。

手術の補償回数が3回

ペットの手術といってもどのような時に必要になって、費用はどのくらいかかるのかなど、イメージはしづらいかと思います。

比較的多い手術の例として、子犬であれば骨折やおもちゃなどの誤飲などが多いです。

高齢の犬や猫であれば、腫瘍の切除や歯周病(ペットの歯を抜く、歯石の除去などは麻酔が必要になるため手術扱いとなる)などが多くなってきます。

費用は手術内容によってかなり差がありますが、術前検査や入院を含めた術後の治療を含めると10万~30万円くらいは必要です。

また手術を受ける回数は年間で1、2回程度といったデータがあることから、3回もの手術補償があれば利用回数を超える心配はなさそうです。

 

ペット保険に入るべき人

メリット・デメリットを読んでもらうとわかりますが、支払われる保険金に制限がある、使用回数に制限がある、更新に審査があるなど、一言でいえばペット保険は「使い勝手が悪い」です(笑)

そんなことなら自分でペット医療のお金を貯蓄する!って方は、ペット保険は不要です。

ちなみに犬猫の一生涯における医療費は60万くらいと言われていますので、毎月5000円目安で貯金していけば余裕そうです。

しかし手術代10万~30万円がいざという時に用意ができないのであれば、ペット保険は損する覚悟で入っておいて良いでしょう。

手術をするということはその時点で生死に関わる状態である可能性が高いので、手術を受けるか否かを早期に決めなければいけません。

できることなら、そんな時は費用に悩むことなく決断してあげたいものです。

ペット保険に入っていればその月、その年における短期的な支出はかなり軽減できます。

ということで、ペット医療代として毎月一定額の貯蓄ができない人は、損を覚悟でペット保険に入ることを考えましょう。

楽天ペット保険に適した人と適さない人

最後に、楽天ペット保険はどのような人であれば検討すべき保険なのかについて、これまでを踏まえて回答してみます。

楽天ペット保険に適した人
・大型犬の平均寿命は10歳くらいなので、保険料が急激に高くなる高齢期の影響を受けづらい。
・年齢の低い時の保険料は他と比較しても安いため、まずは充実した補償内容のペット保険を試してみたい方
楽天ペット保険に適さない人
・小型・中型犬、猫を飼っている人であれば同様の補償内容のアニコムやアイペットがおすすめ
・ペットが高齢になるほど保険料がグングンあがるため、保険料の支払いが家計に響くのを心配する方

まとめ

楽天グループが運営するペット保険だから安心でしょう、と思っている方は保険料と補償内容を見てください。

類似のペット保険でアニコムやアイペットがありますが、どこが違うのか?

最大の特徴は保険料の上がり方です。若いころは保険料が安く、契約する初期費用を抑える目的としては優秀ですが、10歳くらいを期にアニコムやアイペットを超える年間保険料が必要になってきます。

ペット保険を続けることが難しいとならないように、この点を踏まえて検討してみてください。